「娘の9回目の海外体験」(2011.1.6号)

***8回目は2010.10月に娘は祖母たちと韓国に行きました***

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  ■ 日程表
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12月25日(土) 
 7:10 福岡発  8:55 成田空港着
 12:30 成田空港発 16:30 フランクフルト着 
          (車で移動、マインツ泊) 
   
12月26日(日)—27日(月) 移動なし  
          (マインツ泊)

12月28日(火)
 11:00頃 マインツ発 15:30頃 ミュンヘン着
          (車で移動、ミュンヘン泊)

12月29日(水)—30日(木) 移動なし  
          (ミュンヘン泊)

12月31日(金) 
 8:20 ミュンヘン発  12:32 ハノーファー着
 13:01 ハノーファー発 13:58 リューネブルク着  
          (ギゼラの家泊)

1月1日(土) 移動なし  
          (ギゼラの家泊)

1月2日(日) 
 12:59 リューネブルク発  13:58 ハノーファー着
 14:41 ハノーファー発 17:16 フランクフルト空港着   
 20:25 フランクフルト発  
          (機中泊)

1月3日(月) 
 15:55 成田着
 19:50 成田発    21:55 福岡着
     

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  ■ 娘の様子
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12月25日(土) 
    
 5時半起床。
 クリスマスツリーの下にサンタさんからのプレゼントを見つけ、
 喜ぶが、願っていたタマゴッチidではなく、少し残念がる。
 サンタさんからの手紙に、ヨーロッパにはタマゴッチidは
 ないので、ヨーロッパのタマゴッチと、ニンテンドーDSの
 Brain Questのソフトを用意されたことが書いてあり、
 それなりに喜ぶ。

 私の母に荷物運びを手伝ってもらい、地下鉄へ。
 結構ギリギリの時刻に福岡空港に到着し、成田へ。

 成田空港に着き、乗継者専用の場所で出国手続き。
 軽く食事後、ドイツの友人がほしいと言っていた梅酒など
 を購入。
 そして飛行機へ。
   
 今回は初めて娘と2人での旅行なので、これまでのように
 娘が3人あるいは4人掛けの席を一人で専有して横になれない
 ため、高かったがプレミアムエコノミーの席をとった。
 座席にはパーソナルテレビは画面が広く、シートも少し
 ゆとりがあり、喜んでいる。

 前日は荷造り、前々日は年賀状書きで1‐2時間ずつしか寝て
 いなかった私はすぐに熟睡。
 その間、娘は以前のように私の睡眠の邪魔をすることもなく、
 ひとりで映画をみたり、ゲームをしたりしていたようだ。
 着陸前のお食事の時、娘は食べず、その後に眠ってしまい、
 いつもながら着陸時は寝ている。

 フランクフルト到着後、入国審査は一人で並ぶが、背が低い
 ため、係員から見えずに、周りの笑いを誘う。

 空港のロビーには5月から8月まで福岡の私の勤める大学に
 短期留学し、ほぼ毎週末、我が家にホームビジットをしていた
 ミュンヘン大学の学生、アニカが迎えてくれる。
 到着したことを福岡の自宅に伝えようと公衆電話をクレジット
 カードで試みるがうまくいかず、結局アニカの携帯を貸して
 もらう。

 ロビーは比較的暖かいが、まだ午後4時半なのに外はすでに
 暗く、マイナス5度くらいで冷え冷えとしている。
 一面の雪と、止まっている車には窓に氷。

 車にアニカの彼氏のフィリップが待っている。
 フィリップもアニカと一緒に我が家を訪れたり、一緒に遊びに
 行ったりしていたので、再会を喜び合う。

 彼らは現在ミュンヘンに住んでいるが、クリスマス休暇で
 故郷のマインツに帰ってきている。
 私は以前に一度、私の両親とマインツに行ったことがあるが、
 ドイツの知人と待ち合わせをしていたので、マインツの名所
 と言っても、印刷技術を発明したグーテンベルクの博物館
 しか知らない。

 車でマインツのアニカの家へ行く。フランクフルト空港から
 30分弱で到着。
 アニカのお母さんとおじいちゃんが歓待してくださる。
 大きなクリスマスツリーと、クリスマスの飾りがとてもきれい。
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        (アニカの家でクリスマス)

 私たちへのプレゼントとクリスマスのディナーが用意されている。
 私たちからも日本からのお土産を渡す。

 せっかくのディナーだったが、娘も私も疲れと時差で、あまり
 食べられず。
 特に娘は眠い様子。
 少し早目に失礼して、部屋へ。
 娘はお風呂にも入らず、そのまま寝てしまう。

12月26日(日) 

 朝、娘は5時に起きる。
 朝食後、雪が積もっているので、アニカがそりを出してくれる。
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          (初めてのそり遊び)

 近くの坂道を滑ろうとするが、雪が新しく、あまり滑らない。
 雪合戦をしようとしても、ボールが作れない。

 10時過ぎにアニカのお母さんの車で隣街、ヴィースバーデンへ。
 アニカのお母さんとアニカ、フィリップ、私たちの5人で出かける。
 雪が降っていて寒い。気温はマイナス6度だ。
      
 ここは熱いお湯がでる温泉保養地で、温泉やカジノがある。
 私にとってもここは初めての街。
 この街の劇場で、子供向けの舞台があるので、お母さんが
 券をとってくれていた。
   
 とても由緒ある劇場のようで、中央のシャンデリアや、
 バルコニーの造りがとても美しい。
 舞台は「雪の女王」で、ドイツ語の劇だったが、知っている
 お話なので、娘もまあまあ楽しめたようだ。
 休憩時にはロビーで飲み物とプレッツェルを食べる。
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        (雪の女王からサインをもらう)

 劇が終わってからは、ヴィースバーデンの名所を見て回る。
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        (劇場前で:アニカのお母さんと)

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        (温泉にある保養施設にて)

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        (湯気を出す温泉:アニカと)

 気温が低いようで、降る雪が黒い手袋や帽子の上に落ちると
 6-7mmの大きくてきれいな結晶が見える。
 娘は雪の結晶を初めて見るので、喜んで、降ってくる雪を
 自分の帽子に乗せ、形のきれいなものを探したり、大きなもの
 を探したりする。
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        (娘の帽子の上の雪の結晶)

 車でマインツに戻り、シャガールがステンドグラスを描いた
 教会や、大聖堂、市庁舎などを見て回る。
 4時半頃、市庁舎前広場にあるカフェで、スープとお茶で温まる。
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        (カフェの窓から市庁舎前広場)

 このマインツ出身で印刷技術を発明したグーテンベルクの
 博物館は娘も少し興味をもっていたが、5時を過ぎており、
 入れず。

 一度アニカの家に戻り、再び車でフィリップの家へ。
 毎年25日はアニカの家、26日はフィリップの家でクリスマスを
 祝うそうだ。
 フィリップのお母さん、お兄さん夫妻、アニカとフィリップ、
 アニカのお母さん、おじいちゃんと私たち。
 この大勢で、フィリップのお母さんが作るフルコースのディナー
 をいただく。
 娘はここでもフィリップのお母さんからプレゼントをいただく。
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        (フィリップの実家でのディナー)

 娘はおなかがいっぱいになったこともあり、デザートの前に
 眠り込む。
 時差を回復するのに、娘にはいつも到着後2日かかるようだが、
 今回も同様であった。
   
 お食事が終わってアニカの家に帰宅。
 今日はしっかりお風呂に入ってから休む。

12月27日(月)

 アニカのお母さんは私たちのために休みをとってくれている。
 朝食後、今日は車でライン河沿いの街を案内してくれる予定。
 今日もアニカのお母さんとアニカ、フィリップ、私たちの5人で
 出かける。
 気温はマイナス1度だが、昨日より寒く感じる。
   
 車の中から次々と見えてくる古城を見ながら進む。
 まずワインで有名なリューデスハイムへ。
 夏は観光客でごった返している「つぐみ横町」も、クリスマス
 休暇明けで、たくさんのお店が閉まっていて、閑散としている。
 あるお土産屋さんに入り、娘はお友達へのお土産を選ぶ。
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        (シーズンオフのリューデスハイム)

 次に車でローレライの岩の上に行く。
 ドイツ留学時代やその後の旅行の際も、何度も電車の中から
 見たローレライだが、実際に上に登るのは私も初めて。
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        (ローレライの像の前で)

 雪の中で寒かったが、上から見るライン河は壮観。
 昨年の夏に対岸、オーバーウェーゼルの古城ホテルに泊まった
 時のことを想い出し、夏だともっときれいだろうと思う。

 寒い中をフェリーで対岸に渡り、バッハラッハという街に向かう。
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(フェリーの上で:アニカ、フィリップ、アニカのお母さんと)

 そこにはやはり古城があり、中がユースホステルになっている。
 その中を少し見学し、娘はそこで売っていたアイスクリームを
 買ってもらう。
 大人は寒いので食べない。

 その近くのレストランで食事をするはずであったが、クリスマス
 明けで残念ながらお休み。
 それからはレストランを探して、しばらく走る。
 ようやく良さそうなレストランがみつかり、みんなでお食事。
 アニカたちはワインの街で育っているので、ワインにはうるさい。
 このレストランのワインは合格のようだ。
 娘には私の好きなドイツ料理「狩人のカツレツ」を勧めたところ、
 気に入ったようだった。

 帰宅後、娘はアニカとアニカのお母さんとワッフルを作る。
 おいしいワッフルとお茶で、少しおしゃべりをして、部屋に戻る。
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        (ワッフルを作って食べる)

12月28日(火)    

 朝、アニカのお母さんは私たちに別れを告げ、お仕事へ。
 私たちはゆっくり朝食を取って、荷造りをし、アニカの
 おじいさんに別れを告げ、11時前、アニカ、フィリップと
 車でミュンヘンに向かう。
 アウトバーンの渋滞や積雪による徐行運転を予想していた
 フィリップはマインツからミュンヘンまで、いつもは4時間半
 くらいだが、今日は6時間くらいかかるかもしれないと言って
 いた。
 しかし、予想に反して渋滞も積雪もなく、途中1回の休憩のみで
 午後3時半にはミュンヘンに到着。

 まず、予約していたホテルにチェックインする。
 アニカたちのアパートの近くにある、下にクラッシックや
 ジャズのピアノの生演奏をするカフェのあるホテル。
 アニカから教えてもらったこのホテル、レトロな雰囲気で
 リーズナブルなお値段だったので、予約した。
 が、部屋に入ってびっくり! 大きなシャンデリアのついた
 大きなお部屋の隅にカーテンもなく、大きなバスタブが...。
 ホントにレトロなホテルで、テレビも冷蔵庫も何もなかった
 が、電話だけあり、福岡の家や主人に電話することができた。
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        (レトロなホテルの部屋)
   
 部屋に荷物を置いて、アニカたちのアパートへ。ここにも
 大きなクリスマスツリー。
 ドイツはエコが徹底しているが、ツリーだけはいつも本物の
 木が使われている。
 ちょっとお茶をいただいてから、アパートの近くにある、
 ミュンヘンで一番チキンがおいしいと言われているお店へ。
 近づくと鶏のスープの香りがしている。
 みんなそれぞれ、チキンを半羽ずついただく。
 せっかくのミュンヘンなのでビールを飲みたかったが、この後、
 街中を歩くことを考えると躊躇し、コーラで我慢する。
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        (チキン料理のレストラン)

 この後、アニカ、フィリップが古いミュンヘンの街の門や、
 装飾の美しい教会、歴史的建造物を次々と紹介してくれる。
 私自身はこれまで何度もミュンヘンを訪れていたが、知らない
 ことも多く、新鮮だった。
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        (ミュンヘンの街の門のひとつ)
   
 はいてきたブーツが水が滲みてしまうので、娘は途中で靴を
 買い、私は本屋さんでドイツ語の児童書をたくさん買い込んだ。

 夜はカフェで軽く食事をしてホテルまで送ってもらう。 
 レトロなバスタブで疲れを取る。
  
12月29日(水) 

 ホテルでゆっくり朝食を取った後、10時にフィリップが
 迎えにきてくれる。
 歩いて彼らのアパートに行き、インターネットを使わせて
 もらい、出発以来たまっていたメールをチェックする。
 ジャンクメールも含め、300ほどのメールをチェックしていると、
 お昼近くになる。
   
 今日は車で、フィリップの知り合いをアルプスに訪ねる予定。
 1時間ほどで、雪深いドイツアルプスに着く。
 後で地図を見せてもらったが、オーストリアの国境の街、
 ザルツブルクに近い山の中の村に、マンモス博物館を経営
 しているベルナルトさんのところだ。

 大きなマンモスの骨格標本や模型の間を通り過ぎ、お宅へ。
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        (ベルナルトさんの博物館)

 とってもひょうきんなベルナルトさん、優しそうな奥さん、
 4才になったばかりのかわいいけどお転婆なロレーナちゃんが
 迎えてくれる。
 簡単な会話を英語でする娘をみて、奥さんが、どうしたら
 英語が喋れるようになるのか、私に尋ねてきた。
 聞くと、ロレーナちゃんには2ヶ国語のDVDなどを見せている
 様子。
 絵本やDVDで、常に英語に触れることや、読みを教えること
 など、簡単に私の英語子育てのエッセンスを話す。 

 4才とはいえ、レディのロレーナちゃん。娘が成田で見つけた
 キティちゃんのコンパクトやアクセサリーのセットをとても
 喜んで、着けたりはずしたり。
 ほとぼりがようやく冷めかけた頃、みんなでそりを持って
 森の中へ。

 ロレーナちゃんは自分のそりを持っているが、お母さんと
 一緒にサイドカーのようにして滑って行く。
 娘は初めて本格的に滑る。最初、途中のカーブで転んだものの、
 その後は比較的上手に滑り、「初めてにしては上手!」と
 褒められる。
 私はアニカと一緒に滑ったり、ひとりで滑ったりしたが、
 性格同様、直滑降しかできないようで、カーブで横転の繰り返し。

 新雪の上に寝転がって手足をバタバタし、「スノーエンジェル」
 の形を作ったり、雪をかけあったりして遊ぶ。
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        (娘が作ったスノーエンジェル)

 ここでも雪は固まらず、雪合戦は上手くできない。

 夜はオーブンでのカモの丸焼きと、南ドイツの郷土料理
 クネーデル(ジャガイモ団子)にシャンパン+ワインの豪華な
 お食事。
 クネーデル作りのため、ジャガイモをすり下ろす作業を、
 お料理好きの娘はやらせてもらい、満足気だった。
 (半分以上は私もすることになったが)
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      (カモの丸焼きとジャガイモ団子のお料理)

 お食事を堪能した後、ベルナルトさんの趣味のバイオリン
 コレクションを見せていただく。
 そのコレクションでも博物館ができるくらい、尋常ではない
 数があった。
 どれも素敵な音が出て、素人には違いが今一つわからないが、
 装飾などもかなり多様だった。

 ベルナルトさんご一家に別れを告げ、車でミュンヘンへ戻る。
 娘はお土産にアンモナイトの化石がついたペンダントをいただき、
 とても喜ぶ。

 ホテルには11時前に着くが、ゆっくりお風呂に入ってから休む。
      
12月30日(木) 
   
 ミュンヘン最後の今日は娘の好物の白ソーセージを食べに行く
 約束。
 新鮮が売り物の白ソーセージ、大部分の店が午前中、せいぜい
 昼までしか出さない。
 私はいつも市庁舎の近くの有名なビアレストランに行っていたが、
 この日はフィリップお勧めの、ミュンヘン一おいしいと評判の
 ソーセージのレストランに行く。
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        (ソーセージレストランの前で)

 そこは市庁舎広場から、いつも私が行くビアレストランと反対の
 方に少し入った場所にあった。
 うっかり普通に朝食をとってしまった娘と私だったが、あまりの
 おいしさに普通に一人前食べた。
 ここでもビールを我慢してコーラにする。

 白ソーセージを堪能した後、レストランの近くの広場でやって
 いた市場のお店を見て回り、娘は自分用にかわいいフクロウの
 飾りものを買う。
 ちょうど12時になりそうだったので、急いで市庁舎広場に戻り、
 大きな仕掛け時計が動くのを見る。
 高いところで動いている人形が、等身大だというと、娘は
 驚いていた。

 この後、世界的に有名なビアホール、ホーフブロイハウスに行く。
 私は初めてドイツを訪れた、学生時代のドイツ研修旅行で
 行ったきりだったので、懐かしく想い出す。
 娘は中の雰囲気よりも、入口のお土産コーナーが気になり、
 そこで、自分用のTシャツなどを買う。

 ドイツで有名なシェフ、シューバックが経営する、ありと
 あらゆる食材がそろうお店にも行き、大好きなレバーペースト
 を買ってもらう。
 また、お友達へお土産のチョコレートや自分用のチョコレート
 も買う。

 市電で今日のもうひとつのメイン、ドイツ博物館へ。 
 ここはいろいろな科学の実験をみたり、いろいろな科学分野の
 発展の歴史を楽しく学べたりする、極めてすぐれた博物館で、
 ドイツの子どもは一様に大好きな場所。
 私自身は研修旅行の時に訪れ、実物大の飛行機や船がいくつも
 展示されているのに度肝を抜かれた記憶があり、娘にもぜひ と
 考えていた。
 ミュンヘンには美術館もいいものが多いが、いまいち美術に
 まだ興味がない娘には、やはりこちらを優先したかった。

 入ってみると大当たり。娘は次々に喜んで走り回っている。
 自分で水を動かして水力発電をしたり、簡単なゲームがあったり。
 午後4時には放電による稲妻と落雷の実験が行われ、物凄い
 音響とともに、私たちの記憶に刻まれた。

 まだまだ見たかった様子だったが、残念ながら5時で閉館。
 隣のミュージアムショップで、鉱石採掘のゲームなどを買う。
 ここにも面白いものがたくさんあり、荷物に余裕があれば、
 私もいろいろ買ったかもしれない。

 6時頃、近くのレストランへ。
 娘はベルナルトさんのところでいただいたお料理が忘れられ
 ないようで、同じようなものを食べたがったので、ここでも
 カモのローストを頼む。
 私もミュンヘン最後の夜なので、遠慮なくビールを頼む。
   
 食事後は翌日が朝早いので、早目にホテルに帰る。
 入浴後、荷造りをして休む。

12月31日(金) 

 朝、6時半に起床し、朝食を取る。
 普段は夜更かしの朝寝坊で、朝ごはんを食べないことが多い娘
 だが、ドイツに来てからは、毎日しっかり食べている。
   
 7時45分にアニカとフィリップが迎えに来てくれ、車で
 ミュンヘン中央駅まで送ってくれる。
 今日は娘の誕生日なので、娘は二人から誕生日のプレゼントを
 いただき、喜ぶ。
 私はアニカのお母さんから私の母へ、アイスワイン(甘い
 極上のワイン)をいただく。
   
 近いうちに再会することを約束し、ホームでお別れする。
 電車が動き出すと、娘が涙ぐむ。

 電車は日本からインターネットで時刻を調べ、決めていたのだが、
 アニカが座席を予約し、切符を買ってくれていた。
 テーブル付きの座席につき、私も娘も日本から持ってきた仕事や
 宿題を、こちらにきて初めて広げる。
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      (電車の中で私のパソコンで日記を書く娘)

 約4時間後、ハノーファーで乗り換え。
 荷物が多いので、停車するかなり前からドア付近で待機し、
 降りる。
 2人で旅行しているせいか、大きくなったからなのか、娘は
 自分の荷物を持って行動してくれるので、助かる。

 寒いホームで約30分待ったが、遅れもなく、乗り換える。
 小一時間で晴れたリューネブルクに到着。
 雪の積もったホームに降りると、ギゼラとユルゲンが迎えに
 来てくれている。
 娘は4才の夏、5才の夏と2回お世話になっているが、大きく
 なっていて驚かれる。

 ユルゲンは70才、ギゼラは66才。娘にとってはドイツの
 おじいちゃん、おばあちゃん的存在だ。
 ユルゲンは夏に前立腺癌の手術をしたと聞いていたので、心配
 だったが、以前と変わらぬスポーティーな様子に安心する。
 ギゼラも変わっておらず、嬉しくなる。

 車で家に行くと、「HAPPY BIRTHDAY」のろうそくがあり、
 早速火をつけて、ギゼラの手作りのスープとケーキで祝って
 くれる。
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       (ギゼラの家に飾られたロウソクとケーキ)

 家の中は少し変わっているところもあるが、研修旅行での
 偶然の出会い、留学中に月一の割で泊まりに来ていた頃、
 私の両親を連れて来た時、娘の前回の滞在などが、懐かしく
 想い出される。
 
 おなかが落ち着いた後、家の中を見て、娘は「これ、あったね。」
 など、記憶を呼び戻している様子。
 プレゼントでいただいたパズルを解いたり、トランポリンを
 したり、縄跳びをしたり...。
 ほとんど自宅にいるような羽の伸ばし方だった。
 (注:我が家は狭くて、室内で縄跳びはできません!)

 近所を歩いてみると、まだどこもクリスマスの飾りがきれい。
 1月6日まで飾っているそうだ。
 娘はギゼラと家の前で小さな雪だるまをいくつも作るが、
 なかなか固まらない様子。

 ひとしきり遊んだ後、ラクレットのお食事。
 自分の好きな物を取って焼く、楽しいお食事だ。
 娘は喜んでエビやソーセージを焼いたものに、チーズをのせて
 溶かす。

 おなかがいっぱいになった娘は、これも自宅のようにソファー
 の上で眠りこんでしまう。
 私はカウントダウンの番組をギゼラ、ユルゲンと見ながら、
 0時にシャンパンで新年のお祝いをする。
 ギゼラの家はかなり田舎にあるが、それでも近所でたくさんの
 花火が上がり、2階の窓から見ると壮観だった。
 娘にもみせたかったが...。

1月1日(土)

 9時くらいまでゆっくり寝て、豪華な朝食。
 ギゼラの家の朝食は、いつもながら高級ホテルよりすごいと
 感心。
 
 たっぷり朝食をいただいた後、娘はドイツ博物館で買った、
 鉱石発掘のゲームをベランダでさせてもらう。
 晴れていい天気。昨夜娘が作った雪だるまは解けてしまっている。
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          (発掘ゲーム中の娘)

 発掘が終わると、一面の雪の庭で、大きな雪だるま作りに挑戦。
 この日は芝生の上の雪が綿のように取れ、転がす度に簡単に
 大きくなっていく。
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          (ギゼラの家の庭で)

 大きな雪だるま2体と、展望台、雪のトンネルを作った後、
 娘はユルゲンに手伝ってもらい、かまくら作りに挑戦。
 娘がしゃがんで入れるくらいの立派なかまくらが完成する。
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        (雪だるまとかまくらに大喜び)

 午後からユルゲンとギゼラの一人息子、トーステンとその
 奥さんイルゼの新居に行く。
 この2人とも3年振りの再会だ。
 近所の道が凍っており、娘はユルゲンとトーステンに片腕ずつ
 持ってもらい、スケートをする。

 この辺は新興住宅地だそうで、たくさんの新しい家が建って
 いるが、1軒1軒の広さが日本とあまりにも違い、言葉がない。

 家に戻り、イルゼが焼いた2種類のケーキをいただく。
 「1日遅れたけど。」と、娘はここでも誕生日プレゼントを
 いただく。
 楽しくお話ししながら、おいしいお茶をいただいた後は、
 簡単なものから難しいものまで、パズルなどでみんなで楽しむ。
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        (トーステンの家でお茶)

 6時くらいにトーステンとイルゼに別れを告げ、ギゼラの家に
 戻る。
 娘は今度はギゼラ達からお土産にもらったゲームをしたがる。
 簡単な楽しいゲームで、娘はすっかりはまり、何度もさせられる。
   
 ギゼラのおいしいお食事をいただいた後、お風呂を使わせて
 もらい、いよいよ最終の荷造りをして休む。

1月2日(日)

 この日も晴天。雪が光ってまぶしい。
 昨日作った雪だるま、かまくらは健在。
 今日は雪がカチカチに凍っており、取り上げることもできない。

 最後の豪華な朝食をいただき、お話ししたり、遊んだりした後、
 12時過ぎに車でリューネブルクの駅に送ってもらう。
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        (上:ギゼラの家の朝食、下:駅で)

 少し遅れてきた電車に乗り込み、少し慌ただしく窓越しにお別れ。
 今度はいつ会えるだろう。
 同じコンパートメントに2才くらいの可愛い女の子がお母さんと
 乗っていた。
 座席から降りては、隣に座っている娘に「上にあげて」と目で
 合図。
 兄弟がいない娘は、最初喜んで付き合っているが、最後の方
 では「お母さん、私、もう上げてあげなくてもいいでしょ?」
 と言う。
 「あなたもこうだったのだから、付き合ってあげなさい」と
 言うと、しぶしぶ付き合っている。

 ハノーファーには10分ほど遅れて着いたが、結構満員の電車
 から、無事に降りることができた。
 接続の電車を待っている間に、娘はマクドナルドを見つけ、
 一人で買いに行く。

 接続電車も遅れてきたが、無事に荷物を持って乗り換え成功。
 私は昨日から飲んでいる風邪薬と安心のせいか、ずいぶん長い
 時間眠ってしまう。
 娘はその間、ギゼラからいただいたパズルの冊子をやっていた
 ようだ。

 起きたら少しおなかがすき、ギゼラが作ってくれたハムサンド
 などを、電車の中でありがたくいただく。

 フランクフルト空港駅には約30分遅れでついたが、まだ
 2時間半ある。
 チェックインカウンターの場所を娘に聞きに行かせ、娘の
 言うとおりに動く。
 何でもできるようにはしたので、直行便で、現地で迎えに
 来てもらえばそろそろ一人でも行けるのでは? と思うが、
 まだ9才になったばかりの娘に、私以外のまわりの大人は
 「まだ早いのでは?」と心配する。

 何もお土産を買っていなかった私は免税店で慌てて買い物をする。
 今回はラウンジが使えるとのことで、出発までラウンジで過ごす。
   
 その後、手荷物チェックがあったが、それまで割れないように
 大事にかかえてきたアイスワインを、「100ml以上だから」と
 取り上げられる。
 「これは贈りものとしていただいたもので、封もきって
  いないし...。」
 とドイツ語で抵抗したものの、「それでも、ダメなものはダメ」
 と、取られてしまった。
 預ける荷物に入れるにも箱はなかったし...。
 荷物を預ける時に少なくとも尋ねるべきだった と後悔するが、
 どうしようもない。
 娘もなかなか怒りがおさまらず、「ホントに爆発物の液体を、
 あの係員にあげようか」などと過激なことを言う。

 機内では娘は早速パーソナルテレビを楽しみ、現地時間の午前
 2時くらいまで起きている。
 「もう目が疲れたから寝るね」と言うと、着陸まで起きない。

1月3日(月)

 定刻の夕方4時に成田着。
 国内線乗り継ぎの手続きをして、国際線出発ロビーのお寿司屋
 さんへ。
 外国から成田に帰ってきたときは、なぜかここで食べることが
 多い。

 その後、空港内のカメラ屋さんで写真をプリント。
 パソコンやテレビに映しながらでもいいが、プリントしていれば
 私の両親が好きな時に写真を見られるので、余った時間に
 プリントした。
 が、なんだか値段が高い。
 疲れて気付かなかったが、いつもの1枚30円と思っていたら、
 50円だった。
 それで200枚もプリントしたものだから、ちょうど1万円飛んで
 行った。
 どうりでお店の人が、やけに親切だった。
     
 20時近く、福岡に向け出発。
 私はいつもこの便では熟睡するが、今回は娘が熟睡。

 自宅に帰りついたのは22:30頃。
 お風呂に入ったり、片付けられるものだけ片付けたり、メールを
 チェックしたりして、気づくと夜中の3時半をまわっていた。
 明日は仕事初日なので、7時には起きねばならず、床につく。

 娘は「まだ眠くない」と言っていたが、一応私と一緒に床につく。
 結局、朝5時頃までガサガサしていたようだ。
   

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  ■ 発見と今後
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 今回は知り合いとの会話、道やその他を尋ねるのに英語を使った。
 上にも書いたが、一通りはできるようになったと思う。

 ただ、今回はドイツ語での会話が多かったので、「お母さん、
 今のどういう意味?」と私に尋ねてくることが多かった。
 私も会話中に遮って説明することもできず、その点は少し
 ストレスになったようだった。
 自分もドイツ語の勉強を始め、時々わかる単語やフレーズが
 出てくるので、なおさら、ストレスになったのだろうと思う。
 「今度来る時は、もっとドイツ語がわかるようになって
  来るもん」 
 と言っていたが、このような決心は大抵長くは続かない。
 「そんなにやらないなら、やめたら?」と私が時々言うほど、
 いい加減に公文のドイツ語(通信講座)をやっているが、
 それでも、やめないことで微々たるものだが、進歩はして
 いるようだ。

 旅行費用に関しては
  ・航空運賃 娘約 23万 (私は約29万)
    12月25日出発だし、プレミアムエコノミーだったので、
    痛かった。
  ・現地の鉄道や地下鉄等交通費 2人で約 2万円
  ・ホテル(ミュンヘン)  2人で3泊 約 4.5万円
      +食事、お土産代
  
 今回は知り合いがいろいろとお膳立てしてくれ、とても楽な
 旅行だった。
 おかげで2キロも太って帰って来た。

 学生のカリキュラムの関係で、夏休みが取りにくくなったので、
 この次、また冬にどこかにいくなら、どこに行きたいか娘に
 尋ねたら、
 「今度は暖かいところかな? それとも、アラスカにオーロラを
  見に行くのは?」

 ちょっと考えさせてもらうことにしたい。

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