『わが子を知的バイリンガルに育てる方法: 6歳で英検3級、9歳で準1級合格のメソッド』

タイトルが気になったので購入してみましたが、期待ハズレ
でした。

日本語でも英語でも、どちらでも論理立てた意見が言え、
書ける。つまり、どちらの言語も使いこなせる。
それだけでなく、その背景にある文化や習慣もものに
している。
これが著者の言う「知的バイリンガル」です。
もちろん、こうなるのが理想ですが、その方法が...。

2歳までは英語の音のみ耳に入れ、日本語中心の生活
(日本語と英語が3対1の割合)で、母語を確立する。
2歳からはスクールに入れ、月-金の週5日、毎日4時間、
ネイティブの先生との生活で、英語漬けにする。
小学校からはインターナショナルスクールに通い、理想的
には放課後に更にアフタースクールで英語漬けにする。
ここまでで、ほぼネイティブと同様に英語を使える状態にし、
中学校は日本の中学校に行く。
(あるいは日本の小学校に行き、アフタースクールで英語
 漬けにする。)
これだけやれば、英語ができないはずがない!

「知的バイリンガル」にするには著者の運営するような
スクールに入れることを前提として書いているので、家庭で
やる取り組みに関してはわずかでした。
最後の方に年齢別のDVDや子ども向け映画などがほんの
数ページ。
インターネットで英語を学習できるサイトがいくつか。
(しかも有料で会員登録が必要なので、中身があまりよく
 わからない)
普通はインターナショナルスクールやアフタースクールに
簡単に行けないから、みんな苦労しているのがわかって
いないようです。

紹介してあったサマースクールなどには行けるかも? と
思って調べてびっくり! スイスの「理想的な」学校の
サマーキャンプは、3週間で100万円近い費用でした。
(もちろん交通費は別)
著者本人が交換留学の後、ボーディングスクールにすんなり
行っているので、相当高所得の方の感覚で、そのような方
のみを対象として書いてあるようです...。

小学校1-2年では magic tree house 等のシリーズを読ませ、
構成はともかく思ったことが書けるようにする。
3-4年ではもっと厚めのチャプターブックを読み、エッセイの
基本的な構造に沿って書かせる など、スクールでの指導内容
の骨組みは紹介されてます。
この辺は参考になるかもしれませんが、わざわざ買って読む
ほどの内容はないように思います。

お問い合わせ

リンクに関して・お問い合わせ等はこちらから。