「娘の12回目の海外体験」(2013.1.10号)

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 ■ 日程表
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12月22日(土) 7:40 福岡発  9:20 成田空港着
        12:20 成田発 16:30 フランクフルト着 
        18:17 フランクフルト空港発 (ICで移動) 
           20:47 ニュルンベルク着
        (ニュルンベルク泊) 
   
12月23日(日) 9:39 ニュルンベルク発  
           10:06 アンスバッハ着
        10:10 アンスバッハ発  
           10:31 シュタイナッハ着
        10:35 シュタイナッハ発  
           10:49 ローテンブルク着
        15:06 ローテンブルク発  
           15:20 シュタイナッハ着
        15:24 シュタイナッハ発  
           15:46 アンスバッハ着
        15:50 アンスバッハ発  
           16:18 ニュルンベルク着 
        (ニュルンベルク泊)

12月24日(月) 移動なし
        (ニュルンベルク泊)

12月25日(火) 8:41 ニュルンベルク発 (バスで移動)
        12:18 プラハ着
        (プラハ泊)

12月26日(水) 移動なし
        (プラハ泊)

12月27日(木) 移動なし
        (プラハ泊)

12月28日(金) 8:29 プラハ発 (ECで移動) 
            10:45 ドレスデン着
        11:17 ドレスデン発 (REで移動) 
            12:51 ライプツィッヒ着 
        (ライプツィッヒ泊)

12月29日(土) 移動なし
        (ライプツィッヒ泊)

12月30日(日) 移動なし
        (ライプツィッヒ泊)

12月31日(月) 9:40 ライプツィッヒ発 (ICで移動) 
            11:00 ワイマール着
        15:55 ワイマール発 (REで移動) 
            16:08 エアフルト着 
        16:25 エアフルト発 (ICEで移動) 
            18:37 フランクフルト着
        (フランクフルト泊)

1月1日(火) 9:17 フランクフルト発 (S-Bahnで移動) 
           9:27 フランクフルト空港着   
        11:15 フランクフルト発  (機中泊?)

1月2日(水) 6:40 羽田着
       8:15 羽田発    10:20 福岡着
     

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 ■ 娘の様子
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12月22日(土) 
    
 5:30頃、娘はなかなか起きられず、起こされる。珍しく
 パンを少し食べる。
 小雨が降っていたので、私の父が地下鉄の駅まで送ってくれる。
 6:21の地下鉄で空港へ。
 空港でチェックインをしようとする頃、娘が同級生の野球
 チームがいると言う。
 チェックイン後、娘は同級生のお母さんを見つけて話している。
 私もそのお母さんと少しお話しし、そのチームのコーチを探す。
 実はそのチームのコーチは、私の高校の野球部の同級生。
 コーチを見つけて挨拶し、見送りに来たそのコーチの奥さんと
 (こちらは高校の後輩)ともお話しして、搭乗口へ。
 野球チームに気を取られて、手荷物に入れ替えようと思っていた
 パソコンを、預ける荷物に入れたことにここで気づくが、もう
 手遅れ。
 成田への飛行機に乗り込むと、例によって二人とも爆睡。

 成田空港に着き、直接乗継カウンターへは行かずに国際線
 ターミナルへ。
 今回も娘の希望で朝マック。その他、お店を見たり、本屋さん
 で買ったコナンのマンガを読んだりして過ごす。
 両替をし、私の両親と主人に電話をしてから機内へ。

 今回も普通のエコノミーだが、ANA。
 2人掛けの席で、パーソナルテレビの画面が大きい。
 私はウトウトしているが、娘はひとりで座席のパーソナル
 テレビでずっとゲームをしていたようだ。
 私は何故か仕事をする気にも、映画を見る気にもならずに
 ボーっと過ごした。

 娘は途中、私の席にも侵入しつつ横になって寝ていた。
 大抵眠っていて食べられない着陸前の食事の時には起き、
 他の乗客と同様に食べた。

 フランクフルト到着後の入国審査もひとりで行くことができた。

 荷物をカウンターで受け取り、税関を通った後、電車の駅まで
 移動する。
 今回はANAで、ルフトハンザと同系列であるため、すぐ下の階
 から電車の駅へ移動することができた。
   
 私がジャーマンレイルパスを有効にするため列に並んでいる間、
 娘は二人分のパンとファンタを買ってきてくれる。
 ここからドイツ国鉄のICに乗って、ニュルンベルクへ移動する。
 乗る電車が15分ほど遅れ、十分時間があったので、その間に
 パンを食べた。
 ニュルンベルク行きの電車は結構空いていて、シートをしっかり
 倒して寝ることができ、飛行機で眠れずにいた私は十分な休養
 が取れた。
 娘は日本から持ってきたDSを一生懸命やっていた。

 ニュルンベルクに着くと、駅近くに取ったホテルまで荷物を
 引いて歩く。 
 ホテルに着たのは9時。クリスマスマーケットは翌日に回し、
 急いで入浴し寝る。 心配したパソコンは無事だった。

12月23日(日) 

 朝、7時過ぎに娘を起こしたが、なかなか起きない。
 ホテルの朝食は豪華だが、今日はローテンブルクに行くので、
 少し急がせる。
 結局、一時間に1本の電車には間に合わず、次まで時間が
 あるため、部屋で少しゆっくりする。

 電車を2回乗り換えて、城壁で囲まれた中世の街ローテンブルクへ。
 到着時は小雨と強風だったが、歩いて街中に入る頃には傘が
 要らない天気に落ち着いた。
 娘はつい最近、図工の時間に掘った版画の元になった写真と
 同じ風景が目の前にあることに気付き、少し興奮気味。
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           (ローテンブルクの街中で)

 この街の中心の広場にも小さいながらクリスマスマーケットが
 あり、さっそく娘は木彫りのクリスマスの飾りなどを見て回る。
   
 この街で一番有名な教会に行き、リーメンシュナイダーという
 巨匠が彫った祭壇を見る。力強い祭壇だ。

 レストランで食事をした後、街の風景を中心とした版画を
 売っているお店に入る。とてもお話し好きの初老の女性店主は、
 クリスマスなので、私達にシェリー酒やお菓子をふるまって
 くれる。
 ドイツ語のおしゃべりを楽しみつつ、街の版画と子ネコの
 版画を購入。

 その近くのお店で、娘は好みの中世の騎士の像、またその
 近くのテディベア専門店で手触りのいいベアを買う。
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         (騎士の像のお店の前で)

 現在はドイツの各地にある、クリスマス用品専門店にも入る
 が、内容を知っているせいか、あまり喜ばない。
 そのお店に併設のクリスマス博物館を見て、外に出る。

 街の風景や、お土産屋さんを見ながら、時間まで歩きまわる。

 また2回乗り換えて、ニュルンベルクに戻る。
 まだ夕食には早いが、中央広場近くの橋の上にまたがる、
 有名なソーセージレストランに行く。
 ニュルンベルガーという、指の太さほどの黒っぽいソーセージ
 が発酵させた酸っぱいキャベツ(ザウアークラォト)と一緒に
 出て来る。
 ビールと一緒が最高なのだが、その後、クリスマスマーケット
 を回ることを考えて、コーラにする。
 娘もおいしいとたくさん食べる。

 食後に「さあ、クリスマスマーケットへ」と娘を誘うと、
 疲れたので娘はホテルに戻りたいと言う。
 考えてみると、着いて2日目の夜は娘の時差ボケが最もひどく、
 いつも突然眠ってしまう。
 今回は食事中に眠るほどではなかったが、ホテルに戻り、
 急いでお風呂に入れ、寝かせる。
 こんなにすぐ戻るなら、ビールを飲んでおくのだったと後悔する。

12月24日(月) 

 今日は移動がないので、ゆっくりと朝食を取る。
 昨年、夕食を取るレストランが全部閉まっていたことを思い出し、
 ホテルのレストランに予約を入れる。
 すでにレストランは予約でいっぱいとのことだったが、バーで
 食べられるとのことで、安心する。

 その後、駅でプラハまでの切符を買う。
 ニュルンベルクからプラハへは電車よりバスの方が多く、日本の
 旅行社を通じてバスの予約はしていたが、チェコ内の切符を
 買い足す必要があるとのことで、購入した。

 旧市街に戻り、クリスマスマーケットへ。
 娘は木の枝で細工されたリスの置物を買ったり、チョコバナナ、
 ソーセージを挟んだパンなどを買って食べたりする。
 私はグリューワインという、香辛料の入った温かく甘いワインを
 注文する。

 クリスマスマーケットを堪能した後、スーパーや市場で買い物をし、
 ホテルに戻る。
 途中の写真屋さんで絵葉書を買うのに、娘に並ばせていたら、
 小さな娘は他のお客さんにどんどん割り込まれ、お店の人にも
 知らない顔をされ、かなり憤慨する。

 ホテルの部屋で買ってきたパンや果物で、食事を取る。
  
 午後は最上階にあるスパに行き、プールを探す。
 スパは本当のスパ+サウナで、温かいジャグジーバスにつかる
 ことはできたが、泳げなかった。
 トレーニングルームには人がいっぱいで、覗いただけで帰室。

 予約の6時にバーに行き、クリスマスのコース料理をいただく。
 どの料理もとてもおいしくいただけた。
 おなかいっぱいになって、部屋に戻り、早目に寝る。

12月25日(火)

 朝は6時半に起床。
 荷造りをして、朝食を取る。しっかり食べて、チェックアウト。

 8時過ぎに駅へ向かう。
 駅前の広場にはプラハ行きのバスが既に来ており、乗り込む。
 ドイツ国鉄が走らせる、約3時間半の直行バスだ。
 車窓から見える風景が、だんだんと雪が残る畑になり、時折
 見える広告などの表示がドイツ語からチェコ語に変わっている。

 予定より早く、12時頃にプラハ中央駅に到着。
 娘にとってはプラハは初めて。私は3回目だが、約20年ぶり。

 日曜日でクリスマスということで、駅は閑散としている。
 唯一開いていた両替所で両替し、駅前に1台だけいたタクシーで
 ホテルに向かう。

 ホテルはこの旅行中、最も豪華なホテル。
 到着するとレセプションルームで、私にはワイン、娘には
 ジュースが。
 小さなホテルだが、豪華なロビーを通り、部屋へ。
 部屋はベッドは小さいが、内装が豪華で、娘は喜ぶ。
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          (部屋の豪華なベッドで)

 荷物を置いて、まず近くのレストランで食事をする。
 その後、有名なカレル橋を通り、旧市街の近くまで行ってみる。
 途中にはお土産屋さんがたくさんあり、いくつか覗く。
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       (カレル橋の上で国民劇場を背景に)

 結構歩いて、ホテルの近くの路面電車の電停や、地下鉄の駅を
 確認して帰る。

 ホテルで着替えて、国立オペラ劇場に電車と地下鉄を乗り継いで
 行く。このプラハの国立オペラ劇場は、かつてドイツ劇場と
 呼ばれ、ドイツ語のオペラが中心に上演されたそうだが、
 現在は主に外国の作品が上演されるらしい。

 クロークではお金を払うものなのかわからず、無粋にも尋ねると
 その人次第との返事で、小銭のない私達は遠慮させてもらった。
 お客さんは各国からの観光客も多いようで、いろいろな言語が
 聞こえてくるが、圧倒的にドイツ語が多い。
 ドイツ語初級の娘は、聞こえてくる言語から英語とドイツ語は
 区別できるようになったようで「ドイツの人が多いね」と言う。
   
 席に着こうとすると、係の人から演目が予定の『白鳥の湖』
 から『ジゼル』に変更になっていることを知らされる。
 しょうがないのでジゼルを見るが、第2幕は美しいけれど、
 かなり静かな展開なので、娘は少し眠いと言う。

 地下鉄と電車を乗り継ぎ10時過ぎにホテルに戻る。
 部屋で軽く食事。遅いので、急いでお風呂に入れ、寝る。
  
12月26日(水)    

 朝、ゆっくり目に起き、たっぷりの朝食を取る。
 ニュルンベルクのホテルと同様、ここの朝食も豪華。

 午前中はホテルの近くのお城に行く。
 プラハのシンボル的なお城。内部はいろんなパートに
 分かれている。
 やはり大聖堂が圧巻。ステンドグラスにはミュシャ(ムハ)
 作のものも。
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         (ミュシャのステンドグラス)
 いくつもある礼拝堂もそれぞれに素晴らしい。
 銀2トンを使用したという、ある聖人の墓も見応えがある。

 お城を出て、近くのレストランで食事をする。
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      (パンをくりぬいてシチューが入れてある)
 その後、地下鉄で旧市街に行く。
 広場までのたくさんのお土産屋さんで、娘は友達へのお土産
 を買う。
 広場で市庁舎の天文時計が動くのを見て、まだやっていた
 クリスマスマーケットで名物のお菓子を買って食べる。
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             (天文時計の前で)
   
 地下鉄と電車を乗り継ぎ、途中でサンドイッチなどを買って帰る。
 急いでしたくをして、電車で6時からの国民劇場でのバレエに行く。
 この劇場はチェコ人のための劇場だそうだが、やはり観光客も多い。
 昨日の国立オペラ劇場同様、素晴らしい作りの劇場だ。
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               (劇場の天井)

 今日はバレエ『くるみ割り人形』だ。
 昨年、ドイツ・ドレスデンのゼンパー劇場で見たのと同じ
 なので、演出がどのくらい違うのか、楽しみにしていた。
   
 始まってびっくり。なんとスクルージが出て来る。
 くるみ割り人形と、クリスマスキャロルが一緒になったような
 ストーリー。
 とても楽しい演出で、昨年と全く違うくるみ割り人形を楽しめた。

 ところが、帰り道に問題が。
 電車の切符を買うための自動券売機が電停になく、最寄りの
 地下鉄の駅まで歩く羽目に。
 ようやく券を買い、いつもの地下鉄の駅まで乗り、電車に
 乗り換え、「もうすぐだね」と言った途端、電車がまた
 モルダウ川を渡った。
 違う電車に乗ってしまったのだ!
 また反対方向の電車に乗り、正しい電車に乗り換えて、
 ようやくホテルに戻る。

 買っておいたサンドイッチを食べ、風呂に入り、疲れ果てて寝る。   
      
12月27日(木) 

 朝食後、歩いてカレル橋を渡り、旧市街へ。
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           (旧市街広場近く)
 旧市街広場のクリスマスマーケットを、お菓子を食べながら
 もう一度堪能し、ホテルの方へ戻る。
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        (お城をバックにカレル橋のたもとで)

 途中のレストランで食事。
 多言語メニューのあるお店だったが日本語はなく、英語の
 メニューが出た。
 ゲストの国旗がテーブルに飾られ、隣の奥はロシア、隣は
 フランスであることがわかる。私達のテーブルにも日の丸が
 飾られた。

 またサンドイッチを買ってホテルに戻る。
 午後はホテルのプールに行く。水深2メートル弱で、足が
 つかない。
 うす暗く照らされたプールは普通の水温。冷たい中を泳ぎ、
 その後、少しサウナで温まる。
 プールもサウナも他に使う人はおらず、貸し切り状態だった。

 夜は一昨日と同じ国立オペラ劇場で、ヴェルディの『アイーダ』
 を見る。
 娘にとってオペラは、昨年の『魔笛』についで2つ目。
 ストーリーはだいたい知っていた娘だが、音楽に関しては
 予習しておらず、気に入るかどうか、少し心配した。
 舞台はイタリア語だが、舞台の上にチェコ語と英語の字幕が
 出る。娘も私も英語の字幕を確認しつつ観劇した。
 娘は『魔笛』の方がおもしろかったそうだが、それなりに
 楽しんだようだ。
 昔ハンブルクで見た時は、ナチスの軍隊のような衣装だった
 ので、私は今回の古典的な演出が嬉しかった。

 昨日の失敗をしないよう、今日は帰りの切符も先に買って
 いたので、観終わった後は、時間のロスなく10時半頃
 ホテルに帰り着けた。
 今日も買っておいたサンドイッチを食べ、風呂に入って寝る。

12月28日(金) 

 部屋に時計や目覚ましがなかったので、朝は頼んでいた
 モーニングコール(英語では wake up call)で6:30起床。
 食事後チェックアウトし、ホテルに頼んでいたタクシーで
 駅まで行く。
 料金は残りのチェココロナとユーロを混ぜて支払ってよい
 とのことで、無駄なく支払うが、料金を聞いてびっくり! 
 とても高級車だったのに、3日前に駅からホテルまで乗った
 タクシーの半額だった。
 ガイドブックに、「タクシーはホテルなどで呼んでもらった
 方がよい」と書いてあったが、到着時は他に選択肢がなかった。

 ECに乗り、チェコ国境を越え、ドイツ・ドレスデンへ。
 この経路は私も初めて電車で通ったが、ドイツ国境近くは
 「ザクセンのスイス」と呼ばれる景勝地の渓谷があり、電車
 からもその雰囲気が少し垣間見えた。

 ドレスデンに着くと、娘はもう「おなかすいた」と言い、
 一人でバゲットのようなものを買ってきて食べる。
 ローカル電車に乗ってライプチッヒに行くが、狭い車両に
 結構風邪をひいた人が多く、ちょっと心配な1時間半だった。
 (この後、案の定、私は風邪をひいた)

 駅近くのホテルに1時過ぎに到着。
 部屋の用意ができているとのことで、早目に入ることが
 できた。
 荷物の整理をして、食事に出ようとしたら2時を過ぎていた。
   
 ホテルから旧市庁舎方向にある途中のカフェに入ろうとしたら、
 席がいくつも空いてるにもかかわらず、ウェイトレスが、
 いっぱいだから案内できないと言う。
 わざと店内を見渡して、「だったらいいわ、さようなら」と
 ドイツ語で言い、出て来る。

 旧市庁舎のカフェで食事。ここは娘の好きなジャガイモ団子が
 あり、満足して食べる。

 街中で夕食用のパンなどを買い、ホテルに戻る。
 地下にあるプールに行き、少し泳ぐ。水深は150cm程度
 だろうか、少し冷たいが、結構たくさんの人が泳いでいた。

 移動や運動で疲れたので、買っておいたパンを食べ、風呂に
 入り、二人とも早寝をする。
   
12月29日(土) 

 ホテルで朝食後、まず駅に行き、31日の移動に使う電車の
 座席を予約する。

 昨年に続いてのライプツィッヒ。
 また聖トーマス教会やバッハ博物館に行くかどうか、娘に
 尋ねると、別のところに行きたいというので、少し遠いが、
 楽器博物館まで行く。

 ゆっくり歩いて行き、内部をじっくり見て回る。
 ここはライプツィッヒ大学が運営している博物館の1つで、
 収集品もその解説(数ヶ国語があり、日本語もあった)も、
 なかなか素晴らしい。
   
 プラハで路面電車を駆使した経験から、娘はここでも路面電車
 に乗ると言い、自動券売機で券を買って、博物館前から駅まで
 乗ってみる。
 駅でパンを買ってホテルに戻り、軽い昼食を取る。

 ホテルの部屋でゆっくりしていると、午後4時近くに電話が鳴る。
 以前に福岡でお世話をした、ミュンヘン大学の学生アニカと
 そのパートナー(現在は結婚して旦那さん)フィリップが
 ホテルのフロントに来ているという。
 早速フロントまで降りて行って、2年ぶりの再会。
 2年前の8月にドイツに帰った彼らを、その冬にマインツと
 ミュンヘンに訪れて以来だ。
 今度の3月末に赤ちゃん(男の子で名前はペーターと決まって
 いる)が生まれるというアニカは、おなかがポッコリしていて、
 思わず触る。
 彼らや彼らのおじいさん、お母さん達からのお土産をいただく。
   
 いったん部屋に戻り、外出用のジャケットとこちらからの
 結婚祝とお土産を持って、彼らの部屋に行く。
 彼らは1日同じホテルに泊まり、翌日の午後ミュンヘンへ行く。

 一緒に外出し、まず、聖トーマス教会近くの有名なカフェへ
 行く。
 このカンドラーというカフェはバッハの絵のついたお菓子で
 有名だが、アニカとフィリップが言うには「ライプツィッヒの
 ひばり」というお菓子がもっと有名だそうだ。
 「ここでしか食べられないんだ」と言うそのお菓子を、みんな
 一つずついただく。ホントにとってもおいしい。
 その言われが書かれたドイツ語の紙がついている。
 それによると、18-19世紀半ばまで本当にひばりを食べていたが、
 動物愛護で1876年に禁止になり、その後にできたらしい。
 マザーグースの sing a song of sixpence の歌を思い出させる。

 おいしいお菓子とお茶の後、少し街を歩いておなかをすかせ、
 予約は午後7時だったがその少し前に、昨年行きたかったけど
 時間がなくて行けなかったアウエルバッハのケラーへ行く。
 ゲーテや森鴎外も通ったというこの居酒屋の前には、ファウスト
 とメフィストフェレスの像があるが、内部にもその人形があった。
 かなり混んでいたが、フィリップが予約してくれていたので、
 待つこともなく、テーブルに着けた。
 料理はとってもおいしく、ドイツ人のアニカとフィリップも
 絶賛だった。
   
 ゆっくり歩いてホテルまで戻り、明日の9時に朝食ということで
 それぞれの部屋へ帰る。

12月30日(日)

 みんなで楽しく朝食後、娘が動物園へ行きたいと言ったので、
 歩いてライプツィッヒ動物園へ。
 昔、ハンブルクのハーゲンベック動物園に行ったことがあるが、
 広い園内にポツポツと動物がいるだけで、あまり面白くなかった。
 ここもその類だろうと、あまり期待していなかった。

 ところが、中には水族館あり、熱帯の動物のための25度くらいに
 保たれた大きなパビリオンあり。
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      (暑いパビリオンでアニカ、フィリップと)
 詳しい解説や、親しみやすい図などもいたるところに用意され、
 日本の動物園よりずっと楽しむことができた。
 (ここ数年来話題の旭山動物園には行ったことがないので、
  比較はできないが)

 ジュース類だけで食事を取らずに3時近くまで見て回る。
 娘は途中から「おなかすいた〜」の連発。
 アニカ達の電車に合わせて駅に戻り、駅の中にあるイタリア
 レストランで食事をする。
 彼らは故郷のマインツでクリスマスを過ごした後、一旦
 ミュンヘンに戻り、今回、私達に会うためにわざわざ
 ライプツィッヒまで来てくれた。
 私達がホームに残り、ドイツ人カップルの乗った電車を見送る。
 「なんだか変な感じだね」
  
 ホテルに戻り着替えて、また駅へ。
 路面電車に乗り、少し離れたところにあるムジカーリッシェ・
 コメディエという劇場に行く。
 今日はオペレッタ『こうもり』を観る。
 『こうもり』を観るのは私も初めて。娘の誕生日の大晦日に
 演じられることの多い歌劇なので、一度観てみたかった。
 2人ともあまり予習もせず、着席。
 オペラと違い、普通のセリフ(ドイツ語)もあり、
 ミュージカルといった感じだった。
 字幕はないので、セリフや役どころが時々わからないものも
 あったが、アル中の監守役などがおもしろかったようで、
 結構楽しんでいた。
   
 また路面電車に乗って駅まで帰り、ホテルに戻る。

12月31日(月)

 比較的ゆっくり起きて朝食後、荷造りし、チェックアウト。
 今日は昨年もワイマールで会うことができた、ハンブルク
 大学病院留学時代の昼食仲間シプケさんと、その奥さんを
 訪ねてワイマールへ行く。

 ライプツィッヒからワイマールまでの電車は座席を予約
 していたが、同じコンパートメントには2才半と8カ月の
 男の子を連れたお母さんが乗っていた。
 イギリス人のご主人とロンドンで暮らしていたが、今は
 ご主人の仕事の関係でルクセンブルクに住んでいると言う。
 クリスマスを自分の故郷のライプツィッヒで過ごし、これから
 ルクセンブルクに戻るとのこと。
 2才半の男の子は、男の子にしては大人しく、英語もドイツ語も
 わかり、しゃべっていた。
 娘はお母さんと英語で話し、男の子には日本から持って行った
 チョコ(空港で買った、大きなチョコベビー)をあげた。

 11時にワイマール駅に着くと、シプケさん達は昨年同様、
 夫婦で駅のホームで出迎えてくれた。
 二人とも娘を見て、「去年より10センチくらい大きくなったよね」
 と驚かれる。

 今回のワイマールは数時間の滞在予定。
 ライプツィッヒからフランクフルトへ移動する途中に立ち寄った。

 昨年娘がとても気に入ったジャガイモ団子がおいしいレストラン
 を今回も予約してもらったようだ。
 駅からゆっくり歩いて、街を見ながら、12時頃レストランへ。
 街もレストランも、2度目なので、馴染みがある。

 今年もおいしくお料理をいただき、一緒の写真を撮ったりして
 楽しい時間を過ごす。
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       (シプケさんご夫妻とレストランで)
 シプケさん夫妻との会話はドイツ語なので、まだドイツ語初級の
 娘は入ることができず、満腹もあって、眠そう。
 去年は我が家で、寝ちゃったよね」とシプケさん。

 食後はまだ残っているクリスマスマーケットなどを見て、少し
 腹ごなしをして、旧市庁舎の近くのカフェに入る。
 シプケさんの奥さんが、「ここのワッフルがおいしいのよ」と
 勧めてくれたので、みんなワッフルにする。
 本当に温かくてやわらかくて、とてもおいしかった。

 堪能した後、タクシーで駅まで送ってくれる。
 娘は誕生日のプレゼントをいただく。
 私達も日本から持って来たお土産を渡し、電車に乗り込む。
 愉快なシプケさんはハンカチを取り出し、それを振って泣き
 真似をしながら見送ってくれた。
 またいつか、お元気なお二人に会えますように。

 ワイマールから約10分のエアフルトでICEに乗り換え、
 フランクフルトへ。
 予約した席につくと、娘は早速いただいた誕生プレゼントを
 開ける。
 それはローテンブルクなどで娘が欲しがっていたが、迷った
 あげく買わなかった、木彫りの人形で、パイプをふかすように
 煙を出す仕組みがある人形だった。しかも、医者の。
 「お母さん、見て! 欲しかった人形!」と大喜びする。
DSC03467s.jpg
        (いただいたタバコを吸うお人形)

 午後7時前にフランクフルト中央駅に着き、駅でバゲット
 などを買い、駅近くのホテルまで歩く。
 チェックインすると、ギゼラから娘に小さな小包が届いていた。
   
 部屋に着き、娘は早速ギゼラからの小包を開ける。
 それはティーキャンドルでクルクル回る金属製の飾りで、これも
 娘がプラハでほしがっていたが、結局買えなかったもので、
 またも大喜び。
 飾りにはドイツ語で「誕生日おめでとう」の文字と、プレゼント
 やケーキがついている。
DSC03478s.jpg
    (下にティーキャンドルをつけるとこれが回る)

 今回の旅行ではハンブルクまで北上しないが、私のドイツの
 お母さん的存在であるギゼラには、ホテルから電話をかける
 ことにしていた。
 夕方までは家にいるとのことだったので早速かけてみるが、
 不在。
 夜は息子のトーステン夫妻の家で食事をするとのことだった
 ので、後でそちらに電話することにした。

 テレビをつけるとドイツ版大晦日番組が目白押し。
 その中には、ドイツの大晦日に定番の『90回目の誕生日』
 というコント(?)がある。一昨年、ギゼラの家で見て、
 みんなで笑った。
 今回も見ることができ、娘と笑って見た。
 終わったので他局にすると、そこでもまた『90回目の誕生日』
 が始まった。よほど好まれているコントらしい。
   
 お風呂に入り、簡単な食事をし、トーステンの家に電話する。
 ギゼラはすぐにホテルの部屋にかけ直してくれ、懐かしい声を
 聞く。
 こちらの声はギゼラとユルゲン夫妻、その息子トーステンと
 イルゼ夫妻に聞こえるようになっているらしく、みんなが
 それぞれに反応してくれる。
 娘は英語で会話し、思いがけない誕生プレゼントの御礼と、
 今回の旅行で行ったところなどを報告していた。
 その後、私もひとしきり話して(私はドイツ語で)電話を切った。
 「日本に着いたらメールしてね」と、やはり親のようなものだ。

 12時に近くなるにつれて、ドイツの大晦日恒例の花火が
 うるさくなってくる。
 娘は疲れたのか早く寝て、相当うるさくても起きない。
 私も荷造りを終え、明日が早いので早目にベッドに入るが、
 新年になった瞬間は、花火が昼間のような明るさだった。
 もちろん、すごい音。
 カーテンを開けて見たかったが、万が一娘が起きると厄介
 なので、我慢して寝る。 シャンパンがないのも残念!

1月1日(火)

 朝起きた時は小雨が降っている。何故か帰る日は雨のことが
 多い。
 ホテルの朝食を急いで取り、チェックアウトして、駅に向かう。
 傘をささなくてよい程度だった。娘は花火の残骸に驚いていた。
 
 中央駅の地下からSバーンという近郊への電車で空港に向かう。
 約10分ほどでフランクフルト空港に着き、チェックイン。
 出国審査では、娘は「ドイツ語でいい?」と聞かれ「ヤ—
 (ドイツ語でイエス)」と答えたが、その後の質問の答えに
 自信が持てなかったようで、後に並んでいた私に助けを求めた。
 まだまだドイツ語では難しいようだ。

 免税店で最後のお土産を買いゲートに向かうと、新年という
 ことでシャンパンサービスがあった。(オレンジジュースも)
 ありがたくいただき、新年の雰囲気を楽しむ。
      
 機内では娘も私もパーソナルテレビで映画を楽しんだ。
 今回は現地時間では午前11時から午後10時までのフライト
 なので、二人とも眠くならず、ほとんどずっと映画などを見ていた。

1月2日(水)

 午前6時半頃に羽田着。
 娘が祖父(私の父)へのお土産にと買ったウイスキーを預ける
 荷物の中につめかえたりしていると、あっという間に国内線
 出発時刻になった。
 羽田に着く頃から、娘は「眠い」を連発。

 なんとか起こして8時頃、福岡行きに乗り込む。
 娘は熟睡。私はまだ眠くないが、さすがに少し疲れている。

 福岡に着き、荷物を取って、11時前にタクシーに乗るが、
 デパートの初売りの時間と重なって、都市高速も渋滞。
 自宅に帰り着くまで、約1時間もかかった。

 私の両親と新年を祝い、少し食事をしてから、私も娘も午後、
 数時間寝た。
 夜は二人とも遅くまで寝られず、旅行の後片付けをした。


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 ■ 発見と今後
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 今回、娘はたいへん頼りになった。
 荷物は自分で持つし、パンやジュースは自分で買ってきた。
 電車の時刻の確認なども確実に行ったし、路面電車の切符は
 私よりも行き先、買い方などを把握していたので、すべて
 任せた。

 ドイツ語はまだあまり話せないが、少し意味がわかることが
 増えたようた。
 ホテルではドイツ語のアニメや子ども番組をよく見ていた。
 キーワードはわかるので、映像と一緒だと、なんとなくわかる
 らしい。
 英語を話す機会はあまりなかったが、あれば臆せず話していた。

 バレエやオペラ、オペレッタも十分楽しめた。
 ホテルでも暇があれば泳ぎたいと言うのには、ちょっと参ったが。

 私自身は
  ・プラハが訪れる度に西欧化しているのが、少し寂しかった。
  ・今回もたくさんの友情に感謝!
 だった。
 
 次回はどこに、どんな旅行ができるやら。
   

 旅行費用に関しては

  ・航空運賃 娘約 13万 (私は約 16万)
  ・ジャーマンレイルパス5日分 娘とツインで約 4万
      +座席指定、現地での切符 1.3万
  ・タクシー代 1万

  ・バレエ、オペラ、オペレッタ 1人1.7万

  ・ホテル(ニュルンベルク) 3泊 約 3.6万
      (プラハ) 3泊 約 5.4万 
      (ライプツィッヒ) 3泊 約 3.3万 
      (フランクフルト) 1泊 約 1.3万

      +食事、お土産代
  
 いつものことながら、次の月のカードの支払いが怖ろしい。


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